私の地元、等々力地区では約4万人の人口を抱えております。それに対して管内の全避難所(等々力小学校、尾山台中学校、尾山台小学校、玉堤小学校)を合わせた想定収容人数は約6,492人程度で、最大でも約16%程度しか収容できません。
実際の避難所生活は ・プライバシーがない、仕切りがない。 ・まわりの音が気になる。 ・一人あたり、たたみ一畳分程度のスペースしかなく、狭い。 ・エコノミークラス症候群になてしまうかも。
避難所は人が密集し、避難所生活は大変です。コロナ禍のことを考えると、収容人数は減ってしまいます。
他にも避難所には課題があります
○備蓄の課題
避難所には、想定収容人数の2日分程度の食料しか備蓄されていません。支援物資が到着するまでは、限られた備蓄品を避難者同士で分け合うしかありません。
○衛生面の課題
大勢の人が狭いスペースで生活をするため、清潔な環境を整えるのが困難です。実際に、ノロウイルス集団感染や黄色ブドウ球菌による集団食中毒が発生した事例もあります。現在では新型コロナウイルス感染症のも配慮が必要です。
これらを踏まえて、進めよう!在宅避難の準備
在宅避難とは、災害時に自宅が倒壊や火災等の危険性がない場合に、そのまま自宅で避難生活を送る方法です。在宅避難をするには、自宅が安全でなければなりません。また、自宅で生活するための生活物品や食料などの備蓄も用意しておきましょう。
①自宅を安全にしよう
自宅の耐震化:自宅が倒壊してしまったら、在宅避難はできません。必要に応じて耐震化を進めましょう。昭和56年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた建造物は、区の支援を受けれる場合があります。
電気火災の防止:地震の際、電気が原因の火災が多く、東日本大震災における火災の発生原因の過半数は電気のよるものでした。区では、地震による電気火災を防ぐ感震ブレーカーをあっせん価格で購入できます。
家具の転倒防止:建物が無事であっても、家具が転倒することによって、ケガをしたり、散乱して住みずらくなってしまうこともあります。家具の配置換えや家具転倒防止器具の取り付けを検討してみましょう。
※高齢者・障害者・要介護者等の方がお住いの住宅では、家具転倒防止器具の取り付けを支援しています。各総合支所の地域振興課や保健福祉課、街づくり課の窓口でパンフレットを配布しています。
②備蓄をしよう
大地震が発生した場合、電気・ガス・水道などのライフラインに被害が及び、また、物資の供給が停滞してしまうことが想定されています。支援物資の供給は3日以上かかり、ライフラインの復旧は1週間以上かかると言われています。そのため、最低3日間から7日分の備蓄が推奨されています。
☆自分に合った備蓄量を調べれます。
東京備蓄ナビ https://www.bichiku.metro.tokyo .lg.jp
[東京備蓄ナビ」では、住んでいる人数や年齢、お住いの種類(戸建てか集合住宅)など簡単な質問に答えるだけで、最適な備蓄量がわかります。
東京備蓄ナビでは、このようにシュミレーションができます。
○成人男子1名・成人女性1名(集合住宅)の1週間分の備蓄例
必需品:水42ℓ(1人1日3ℓ程度必要です。) 簡易トイレ×70回分(※トイレの平均回数は1日5回) ガスコンロ1台+カセットボンベ10本
主食:無洗米(2㎏)×3袋 乾麺・即席麵×7パック レトルトご飯×42食
主菜・副菜:レトルト食品(カレーやパスタソースなど)×14個 缶詰(サバの味噌煮やツナ缶など)×14個 野菜ジュース×14本 栄養補助食品×14個 お菓子×7パック
その他:ラップやアルミホイルなど生活雑貨 ラジオ×1台 給水袋×2袋 ク―ラーボックス×1個
一番快適な避難所は、住み慣れた自宅です。在宅避難の準備を進めましょう!
「防災Watch!」は春と秋の年2回発行されております。
事務局:等々力まちづくりセンター TEL3702-2143